2019年3月27日

社会人向け◆老若男女に必要なキョウイクとキョウヨウ

介護に詳しい方から、こんな話を聞いたことがあります。

「高齢者に大切なのは『キョウイク』と『キョウヨウ』だ」

私は初めこの言葉を聞いたとき、頭に「教育」と「教養」が浮かびました。
しかし、これは『今日、行くところがある』と『今日、用がある』という意味でした。
仕事や子育てをしたり、気の合う友人がいれば、「今日行くところ」も「今日の用」もあるでしょう。しかし、高齢になると、行くところも、やるべき用も減っていきます。そうすると、体力も気持ちも衰えてくるのだそうです。

さて、10年程前ですが、定年後の夫の日常を特集するテレビ番組を観たことがあります。
団塊の世代の男性は、定年までバリバリ働いていた方が沢山います。在職中は、年賀状は沢山届くし、飲みに行くことも多いので、友人知人が沢山いると思いがちです。
しかし、いざ定年を迎えると、地域に友人知人が一人もいないことに気がつきます。妻は地域のコミュニティーに属し、日々何かしらしていますが、夫はどこへ行くわけでも、誰と会うわけでもない……。
番組では、そんな夫たちの日常を紹介していました。

若い世代にも、男女問わず「休日は家で一人で過ごす」という方は沢山います。もちろん、どのように余暇を過ごすかは、個人の自由です。
とはいえ人生には、転勤、定年、結婚、出産、介護、死別など、様々な転機が起こります。そして、転機によって、人との関わり方や興味関心を抱くものは変化していきます。
どの世代にもいえることですが、今の居場所や人間関係は、一生続いていくわけではありません。

「定年後の空白の時間に何をしたらいいかわからない」と戸惑うことがないよう、時々でいいので、自分にとってのキョウイクとキョウヨウを考えてみてはいかがでしょうか。

線路

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