とはいえ、「キャリアコンサルティング」や「キャリアコンサルタント」という言葉はまだまだ一般的ではなく、経営者や人事担当者の方から「どういうものかよくわからない」というご意見もよく聞きます。従業員の方の中にも、「初めてキャリアコンサルティングを受けるので、何をするのか不安です」という方が多くいます。
厚生労働省のHPでは、「キャリアコンサルティング」は次のように説明されています。(※1)
労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます(職業能力開発促進法第2条第5項)。キャリアコンサルティングを通じて、自分の適性や能力、関心などに気づき、自己理解を深めるとともに、社会や企業内にある仕事について理解することにより、その中から自身に合った仕事を主体的に選択できるようになることが期待できます。組織内では、必ずしも自身の希望が叶うわけではありませんが、自身の潜在的なキャリアのニーズに気づき、仕事や能力開発の機会などを通して視野を広げ、自身のキャリア形成を考えていくことが大切です。キャリアコンサルティングを通じて自身のキャリアプランを明確にし、そのために必要な知識・資格の習得や仕事の選択を行うなど、自身が希望するキャリアの道筋を実現していくための有力な手段の一つとして、キャリアコンサルティングを活用することができます。キャリアプラン、キャリア形成……というと、重々しく感じる方もいるかもしれません。
しかし、実際のキャリアコンサルティング(面談)では、人間関係の悩み、ストレス対処法、ワークライフバランスの実現、老後のセカンドライフのあり方……など、相談内容は様々あります。キャリアについて考える際、大切なのは職業の選択や目標の設定だけではありません。人間関係の悩みの解消やワークライフバランスの実現も、仕事を長く続けていくためには大切なことです。
仕事について悩みがある方は、「こんな内容を相談しても大丈夫かな?」と不安に思わず、相談内容を伝えてみてください。
なお、キャリアコンサルティングを実施する人のことを「キャリアコンサルタント」と呼びます。厚生労働省のHPでは、次のように説明されています。
「キャリアコンサルタント」とは、キャリアコンサルティングを行う専門家です。「キャリアコンサルタント」は、平成28年4月より国家資格になりました。キャリアコンサルタントは登録制(5年の更新)の名称独占資格とされ、守秘義務・信用失墜行為の禁止義務が課されています。
キャリアコンサルタント登録証(見本) |
国家資格化されるまでは、資格の有無に関わらず誰でもキャリアコンサルタントを名乗ることができました。しかし、2016年4月からは名称独占資格となり、国家資格キャリアコンサルタントを所持している者のみ、キャリアコンサルタントという名称が使用できるようになりました。
また、キャリアコンサルタントには守秘義務があります。キャリアコンサルティング(面談)でお話したことは、本人の許可がない限り外部に漏らすことはありません。安心してご相談ください。
※1…「キャリアコンサルティング|厚生労働省」より引用。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/shokugyounouryoku/career_formation/career_consulting/index.html
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